遊部香の職場のコミュニケーション術

その35 ~相手は別の人~ [コラム]

投稿日時:2012/02/15(水) 09:00rss


 御社は新入社員研修や、管理職研修などをされることがありますか?
 外部の先生に研修を頼む場合は、その方にお任せするのでもいいと思いますが、コミュニケーションの研修でお薦めなのが、「適性検査」です。

 適性検査というと、採用のときや配置転換のときに使うものというイメージをお持ちの方も多いと思いますが、研修で使うのもお薦めです。
 特に、採用のためだけに使う「いい」「悪い」が分かるものより、「この人はこういう傾向にあります」ということが、どんな性格にしろニュートラルに評価されるものがいいです。
(たとえば、「かいけつ! 人事・労務」でお薦めしているのは、1年ほど前に、こちらのコラムでもご紹介させて頂きましたが、交流分析を使った診断です)

 適性検査を使うと何がいいかというと、
「いつも一緒に働いている人なのに、こんなに考え方が違うんだ」
 ということを、痛切に感じられるからです。
 最近思うのは、コミュニケーションの第一歩は、「相手は自分とは違う別の人」と認めることだな、ということです。

 私は上記の診断では、あまり割合的には多くない逆N字型で、反抗の子供と言われるRCが少し高くなっているタイプです。
 簡単に言うと、「~すべきだ」「~であるべきだ」という想いが強く、目上の人だろうと違うと思ったら、「それは違うと思う」とはっきりと言うタイプです。
 自分の考えと違うことを強制的にやらされようものなら、反発します。

 自分がそういうタイプなので、言われたことを「はい。はい」と素直にこなしていく人を見ると、「そんな、言われたとおりにやっていて、ストレスがたまらないのかな……。もっと、言いたいことを言えばいいのに」と、つい思ってしまうのですが、「RC」が低い人は、そもそも、そういう状態でも特にストレスもなにも感じないのだそうです。

 そう言われて周りの人の適性検査の結果を見、その人の今までの行動を思い出すと、「たしかに、何も感じていなかったのかも」と思ったり……。

 よく、「相手の立場に立って考える」という言葉を使いますが、相手の置かれている状況に自分がいるように想像するだけではなく、「(自分ではなく)こういう性格のこの人が、こういう状況に置かれるとどう感じるのか」まで想像できると、なお良いですよね。  適正診断によって、自分の考え方の癖を知るということにも意味があると思います。考えかた、価値観に良い、悪いは基本的にありませんが、もし自分の性格や考え方が自分や人を疲弊させていると気付いたら、ちょっと意識して、悪い面が出るのを抑えることもできます。

 交流分析以外にも、色々な性格診断のテストがありますから、軽い遊びの気持ちででもやってみると、案外多くのことに気付けますよ。